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出版社紹介シリーズ ―メディックメディア



「出版社紹介シリーズ」では、メディカルガレージが医学系の出版社を一社ずつ紹介していきます。
会社概要や人気の医学書・医療雑誌、対象の読者などを独自の視点で解説します。

第三弾は、分かりやすいイラストでお馴染みの「メディックメディア」の紹介です。


メディックメディアとは?


メディックメディアWebサイト

東京都港区に本社を置く医学系出版社で、今年で丁度創立から40年となります。
医学系の出版社としては、医学書院、南江堂に次ぐ3番手と称されています。
問題集や教科書など学生向けの書籍が多いですが、専門書は世代を問わず、医師に人気です。

現在も代表取締役を務める創設者の岡庭氏は、元麻酔医です。
岡庭氏は「医師になるには学ぶことが山のようにあるので、良い本を作れば必ず買ってもらえる。収益は次の企画に投入し、より良い本を作って世に出す」という信念を持っており、製作原価を考えずに先に書籍の値段を決めているそうです。

刊行している専門書の多くが医学書のカテゴリー内でベストセラーとなっているは、そんな岡庭氏の信念があるからこそかもしれません。


代表的な医学書

病気がみえる



医療関係者なら、ほぼ誰もが一度は手にしたことがあるのではないでしょうか。
『病気がみえる』は、チーム医療を担う人々の教育を支援するテキストとして発行されました。
「ビジュアル中心の構成」で、図版の量が他書に比べ多く、視覚的にわかりやすいのが大きな特長です。

現在出版されているのはvol.1~vol.11までです。

vol.1 消化器
vol.2 循環器
vol.3 糖尿病・代謝・内分泌
vol.4 呼吸器
vol.5 血液
vol.6 免疫・膠原病・感染症
vol.7 脳・神経
vol.8 腎・泌尿器
vol.9 婦人科・乳腺外科
vol.10 産科
vol.11 運動器・整形外科

そして今年、待望の「vol.12 眼科」が発売されました。
vol.13 耳鼻咽喉科、vol.14 皮膚科、vol.15 精神科、vol.16 小児科は来年以降発売が予定されています。


イヤーノート


2018年にグッドデザイン賞を受賞した医学書です。
デザインコンセプトは「膨大な情報量をもつ内科・外科領域の医学知識を、効率的に学べる1冊としてコンパクトに体現化」。

1991年に医学生の参考書として出版され、1993年の第3版よりほぼ100%の医学生から支持されています。
勤務医・開業医の方々が非専門分野の疾患の概要を手早く確認するために利用したり、試験対策本として利用されたり、近年では常備されている病棟も多くあります。

A5サイズで2000ページ弱という、意見辞書のような医学書ですが、中身は主要疾患のエッセンスが凝縮されています。更に、最新情報を反映するため、毎年改訂しているのも特長です。

最近では付録として、アプリ版で画像を閲覧することもできます。
「国家試験出題画像が的中した例」も専用ページに掲載されていたので、学生は間違いなくアプリも活用した方が良いでしょう。


イメカラ


イメカラは「イメージするカラダのしくみ」の略で、解剖生理分野の医学書です。
各臓器別に書籍が分けられています。
全ての医療従事者、そして医療系学生を対象読者としており、基礎的かつ重要な情報が詰まっています。

循環器、呼吸器、腎臓、消化管、肝・胆・膵、内分泌・代謝、が現在既に販売されています。
血液、免疫、病原微生物、神経、総論は現在制作中とのことです。


その他チェックポイント

mediLink-メディリンク

mediLinkは医学生向けのプラットフォームとして公開されているページです。
国試対策や講義動画など、コンテンツがとても充実しています。

スマホアプリとしてもリリースされているので、いつでも手軽に学習ができます。

また、mediLink限定の電子版医学書や値引きサービスもあります。
サービスの利用にはプランに応じた料金がかかりますが、実際に沢山の医学書を購入することを考えると、常に最新の情報を学び続けられるオンラインコンテンツはそう高くないように思います。


医ンプットβ版



こちらも医学生を主な対象としたWebコンテンツで、暗記法の投稿・閲覧・募集サイトとなっています。
なかなか覚えられない知識の暗記法を検索したり、募集したり、逆に皆の役に立てるよう投稿したり…。

暗記法と言ってもよくある語呂合わせだけでなく、文字の形などを利用したビジュアル式の暗記法や、こじつけ・イメージなどストーリー性を持たせた暗記法など、様々なパターンがあります。

そして今年の6月にはなんと、投稿された暗記法が6000を突破しました。
医学書や講義では学べない、新しい形の効率の良い勉強法の1つなので、気になる方は是非一度チェックしてみてください。

mediLink会員に対して全機能無料で公開されており、こちらもスマホアプリとしてリリースされています。



以上、メディックメディアについての紹介でした。